組立作業者が組立に集中できるように
BEFORE -改善前-
製品を組み立てる際は、必要となる部品を集める担当者がいます。
その担当者が集めた部品を組立担当者に渡して製品を完成させます。集めてくる担当者は部品を保管棚から取り出すとき、必要な数量を正確に数えていると時間がかかるので少し多めに集めます。
組み立てが終わった後、余った部品は組立担当者が保管棚に戻しています。
<問題>
- ひとつの製品が完成するたびに組立担当者が部品を保管棚に戻しに行くので、組立作業がその都度止まってしまう。
- 各部品の保管場所(棚番)が書かれた書類(指示書)は、集めた部品と一緒に組立担当者へ渡されてしまうので、戻す作業は組立担当者が行うしかない。
組立製品が増えてきて、組み立て後の部品を戻す作業に時間がかかり、本来の組立作業の効率が悪くなってしまいました。
AFTER -改善後-
部品を集める際に、部品がどの保管棚にあったのか書かれた「札」を作り、ひとつひとつの部品の箱に一緒に入れるようにしました。
そうすることで各部品の保管場所が書かれた書類が無くても箱に入っている「札」で保管場所がわかるようになり、誰でも戻す作業を行えるようになりました。
現在は組立担当者は製品づくりに専念できるようになり、組立作業の効率が良くなりました。
組み立て後の余った部品は、集める担当者が1日の終りに一括して保管棚に戻しています。
<効果>
- 部品返却の時間を削減できた。
【改善前(組立担当者)】
返却時間3分×返却回数8回=24分/日
【改善後(戻す担当者)】
平均返却時間5分/日
この改善で、組立担当者が作業に集中できるようになったことが大きいです。
戻す担当者の作業時間は5分増えましたが、全体で見た場合は一日あたり19分の短縮になりました。
戻す担当者としても、5分ほどの単純作業なので負担に感じることなく作業できています。
メンバーからの一言
この改善に取り組んでから、組み立てる種類やロット数が段々と増えてきたため、目に見えて効果を実感しています。(1か月あたり6時間20分削減できました!)
組立品質を維持する為、集荷後作業にて数量のポカヨケ対策を実行しています。
「札」を使ったちょっとした運用の改善で、組立時間を大幅に増やすことができたので、大変満足しています。